Novels


王の剣士 七

<第一部>
〜見えない手〜

第四章『言祝ことほぎ』


「トゥレス?」
 レオアリスは瞳を見開き、ロットバルトが告げた名を繰り返した。
「ブロウズが館に戻ったのを確認できたのは館の入館記録からですが、その記録上ではブロウズがヴェルナーの屋敷へ戻る直前に、トゥレス大将が同じく屋敷を訪れています。呼んだのは」
 ロットバルトはふと口調を緩めた。レオアリスの瞳に浮かんでいるのはロットバルトが想定していた驚きでも、ロットバルトに対する非難でもない。
「ああ、お前の兄君のヘルムフリート殿に呼ばれたんだろう。さっきそう聞いたぜ」
 あっさりとそう返る。
「……聞いた?」
「トゥレスに会ったんだ、アスタロトの屋敷からの帰りに――昨日ヘルムフリート殿から呼ばれたって事を、俺に断って来た。実際はお前に伝えるつもりだったんだろう」
 レオアリスの口調からは、知らずにロットバルトがトゥレスの名を挙げていた場合に生じただろう疑念は窺えない。
(手を打つのが早いな)
 ロットバルトは驚きよりも半ば感心すら覚え、心の中でそう呟いた。
 あくまでトゥレスがこの件に係っているのが前提として――それは既に、この事で確信に近い考えになったが――後からトゥレスがブロウズと同じ時刻に屋敷を訪れていた事が判っても、関連を疑わないよう意図した行動だろう。
 裏を返せば、ロットバルトがブロウズの足取りを追って館の入館記録を確認するだろう事も、トゥレスは想定していたとも考えられる。ロットバルトやレオアリスが、正規軍が動いていない事に――書状がヴェルナー侯爵へ渡っていない事に気付けば。
(なるほど――やはりブロウズは館を出ていない。トゥレス大将に気付き、後を追った)
 トゥレスはロットバルトがヴェルナー侯爵へ当てた書状を見た。
 ブロウズはおそらく――
「トゥレス大将は、兄とどのような話をしたかは言っていましたか」
「具体的な用件というよりは、近況とか、そんな他愛もない話だったらしいが――」
 レオアリスはトゥレスの言葉に、またトゥレス自身に対しても疑いを持っていない。ロットバルトから見ても今はそれが当然の段階だ。
 ヘルムフリートとトゥレスの面会の概要なりが判らなければ、覆すのは難しい。
(――必要ないか)
 ロットバルトは寝台の端に腰かけた状態で、椅子に座るレオアリスと改めて向き合った。
「先ほど私は、今回はヴェルナー侯爵家の私的な事情が絡むと申し上げた」
「ああ」
「今回の襲撃を指示したのは、私の兄ではないかと考えています」
「――兄って、」
 レオアリスはトゥレスの名前を聞いた時以上の驚きを、面に浮かべた。「まさか――兄弟だろう、血の繋がった」
「昨晩兄がトゥレス大将を呼んだのは、その話をする為だったとも」
「――トゥレスはそんな話があったとは言っていなかった」
「言わないでしょうね、受けたにしろ・・・・・・断ったにしろ・・・・・・
 ロットバルトの言葉の意味を、レオアリスは正確に受け取り、表情を硬くした。
「まあ少なくとも生死に拘らず、兄には私を排除したい気持ちはあるでしょう。父は以前から継承権を兄から私に移そうと考え、その考えを隠そうともしていなかった。私にとって腹立たしい話ではありますが、兄にとっては尚更です。全てがひっくり返る。これまで兄が生きてきた、その存在意義すら」
「だからって排除って、そんな事は」
 レオアリスはそう言い掛けたが、否定する事がただの傍観者の意見だと気付いて、言葉を飲み込んだ。
「上将」
 視線を上げたレオアリスの瞳を見据える。
「私は、トゥレス大将は兄の依頼を受け、貴方には疑いを避ける為に敢えて告げたと考えています。それだけではなく、館に戻ったブロウズの足取りが断たれた原因でもあるとも。数日前、私は別件でブロウズをトゥレス大将に付けました。エアリディアル王女が祝祭にお出になった日の事です」
 レオアリスはそれについては頷いた。第二大隊が護衛に付いたのは聞いている。
「その時、必要がありブロウズはトゥレス大将に顔を見せざるを得ませんでした。その為に一度トゥレス大将から外し、ロカの調査に向かわせました。もしまた顔を見られれば気付かれる危険性があったからです」
 漆黒の瞳は僅かに見開かれて揺れたが、逸らされなかった。レオアリスが想像しただろう事を、改めて言葉に綴る。
「二人がほぼ同時に館に入った場合、どちらかが気付いた可能性は高い。ブロウズが先に気付けばトゥレス大将の後を追ったでしょう。逆だった場合、トゥレス大将はブロウズを見て自分に対する監視に気付いた。付けたのがヴェルナーだとも。もし、トゥレス大将なり兄なりが、ブロウズが所持していた書状を見て意図的に隠したのであれば、ロカの件に絡んでいる事も考えられます」
「……お前、自分が今、何を言ってるのか、判ってるのか」
 レオアリスは低く、言葉を区切りながらそう、尋ねた。
 ロットバルトの瞳を見つめ、ややあって再び問いかける。
「――確証は」
「確証は、ありません。入館記録と、ブロウズの失踪――、襲撃者の反応、それらからの推測に過ぎない段階です」
「――」
 レオアリスは口を閉ざし、しばらくじっと考え込んでいた。ロットバルトの言葉を、どう捉えているのか――俄かには信じがたいのが普通の感覚だろう。今挙げた点は他にも説明しようと思えば説明できる。それこそトゥレスがレオアリスに言った事についても、証拠がなければ否定するのは困難だ。
 その面には困惑に近い色が浮かんでいたが、やがて再び視線を上げた。
「――正直俺は、お前と兄君との関係がどうなのか、詳しい事は知らない。興味本位で聞くものでもないしな。判ってるのはこれまでお前がここにいる中で、俺なりに見えた事くらいだ」
 慎重に言葉を選び取っているのが判る。
「それに、トゥレスは信頼できる相手だと思ってる。第一、近衛師団の中に、守護すべき王城内を騒がせようとする奴がいるなんて考え難い。まして、ロカの件に関わっているなんて事は」
 もしイリヤの素性を判った上での事なら尚更だと、口には出さないまでも、レオアリスはそう考えているだろう。王を守護する近衛師団の将校として、そしてまた王に剣を捧げる剣士として、レオアリスにとってその考えは対極にあるものだ。それこそ、理解し難い考えに違いない。
 ただレオアリスが全て信じなくても、可能性として認識しているといないとでは、いざという時の対応が大きく変わる。現状では納得が得られなくても仕方がないだろうと、ロットバルトはそう思っていた。
「だが」
 一度言葉を切り、レオアリスはロットバルトをまっすぐ見据えた。
「お前が口に出す段階なら、それなりの根拠とか確信があっての事だろう。だったら突き詰める必要がある」
「――」
「突き詰めた結果、何事もなければそれでいい」
 そうあって欲しいけどな、と言って、レオアリスは椅子から立ち上がった。ロットバルトの顔を見て訝しそうに眉を寄せる。
「何だ」
「いえ――」
 やはりレオアリスは大将という地位を担うのに相応しいと、改めてそう思う。ロットバルトはレオアリスがこの想定を受け入れるのは困難だろうと、そう考えていた事を恥じた。
 レオアリスは特に詮索せず、窓際へ歩いて寄りかかり、考え込むように腕を組んだ。
「さっきお前は、エアリディアル王女の護衛に付いた時に、ブロウズが顔を見せざるを得ない事態があったと言ったな。それは何だ」
 ほんの僅かな時間、ロットバルトは言葉を選ぶ為に考えを巡らせた。「――トゥレス大将の真意は判りません」
 レオアリスが目線で促す。
「王女が路地の出し物をご覧になっていた際、群衆に押されてトゥレス大将と二人、裏路地に逃れられました。ブロウズは路地を回ってお二人に近づき、会話を聞いています」
「会話――それが、お前のトゥレスへの疑念を強めたのか」
「それはありますね。トゥレス大将はエアリディアル王女に対して、上将、貴方との距離の近さを取り沙汰す声が城内にあると告げた」
「――何だ、それは」
 レオアリスは呆気に取られ、次に眉を顰めた。「王女に対して不敬だろう。そんな事を本当に、トゥレスが言ったのか?」
「ブロウズが聞いた限りでは。その上で、トゥレス大将は王女に対する想いを告げたようです」
「想いって……」
 何とも判断し難いというように、レオアリスはロットバルトをじっと見つめた。
「――トゥレスは」
「真意が判らないと申し上げたのはその点です。例え王女に想いを寄せていたとしても、立場上それを告げる機会など持ち得ません。想定外に王女お一人を前にして、思い余って、という事は無きにしも非ずとも思いますが、トゥレス大将の人となりを考えればそれは無さそうです」
「――」
 ロットバルトはレオアリスの視線を見返し、慎重に告げた。
「個人的には、トゥレス大将の真意は、エアリディアル王女と貴方の接点を絶つ事だと考えています」
「接点? そもそも接点なんて」
 そう呟きかけ、途中でレオアリスは視線を床に落とした。
 レオアリスとエアリディアルの接点は、ファルシオンの生誕記念の祝賀と、ルシファーの夜会、その二回だけだ。
 ルシファーの夜会では直接言葉を交わす事は無かったが、ファルシオンの祝賀では、エアリディアルがレオアリスに告げた言葉があった。
『その剣を以って、陛下の御身をお守りくださいますよう』
 その言葉がただ近衛師団大将というレオアリスの役目に対して向けたものなのか、他の意図があったのか――、レオアリスはどうしても、単純に前者だとは考えかねていた。
「エアリディアル王女が貴方に何か、伝えようとお考えの事があったとしたら――とは言え、トゥレス大将がそれを知る立場にあったのかがまず疑問ですが」
 知り得る立場に――それが可能だと考えられる者が一人いる、と、レオアリスもまた思い至った事が、その面に浮かんだ厳しい表情からも判る。
「ルシファーが絡むのか……」
 不意に軽い羽ばたきが張りつめた室内の空気を裂き、レオアリスははっとして顔を上げた。
 カイが翼を広げ、レオアリスの肩に降りる。
「カイ――ヴィルトールか」
 カイは嘴を開き、イリヤ達を追って転位できそうだというヴィルトールからの報告を伝えた。
「――」
 レオアリスが口元を引き締める。ロットバルトは彼の中に迷いがある事を見て取った。転位した先がどこか、イリヤ達の状態がどうか、まるで判っていない状態での転位だからだろう。
 そしてまた、自分自身が今すぐにでもそこへ行きたいと、そう考え、もどかしさを感じている。
 ややあって、レオアリスは頷いた。
「判った。細心の注意を払って行動しろ。くれぐれも深追いはするな。状況が厳しければ一旦退いていい。必要であればいつでも、触媒を使え」
 カイが再び宙に消える。ちょうどそれに合わせたように扉が叩かれ、グランスレイが室内へ入るとレオアリスへ書状を差し出した。
「上将、ファルシオン殿下から、招命です。明後日の流れを今一度詰めたいと。内政官房長官も同席されるそうです。一刻後ですので、ご用意を」
「判った」
 書状を受け取って頷き、レオアリスはもう一度ロットバルトへ顔を戻した。
「後でまた話をしよう。それまでしっかり休んでろ」
「執務室に戻るくらいは問題ないでしょう」
 レオアリスは眉を顰めたが、グランスレイ達がいる執務室の方が問題は少ないと、了承した。
 廊下へ出ると、北に面した窓の硝子越しに、輝く朱色を交えながら薄青く暮れていく空が見える。
 ヴィルトール、イリヤ、トゥレス、ルシファー、全てばらばらに、だが同じ律動の中で動いているように感じられ、もどかしさと不穏さを抱えたまま、レオアリスは執務室へ足を向けた。





「ヴィルトール中将」
 ヴィルトールは小走りに走り寄ってくる部下ファーレイを、視線を上げて迎えた。
 イリヤ・ハインツ夫妻の果樹園へは正午を過ぎた頃から、正規南方軍第四大隊の兵士一班が調査に入った。街道沿いやロカの街にも数班が展開し、イリヤ・ハインツの行方を探している。
 ヴィルトール達は正規軍が入る前に果樹園を出た。今は街道から少し逸れた林の中で、法術院のアルジマールから借り受けた法術士デュカーが、ハインツ夫妻の持ち物だろう手鏡から、二人の居場所を割り出す為に法術を試みているところだった。試みてから四刻――
「辿れそうだと、デュカー殿が」
「早かったな。有難い」
 既に陽は傾いているものの、期待以上に早く展開した。日が落ちる前までに成し遂げるのは難しいだろうとも思っていた。
 ヴィルトールはファーレイと共に林の中を歩き出した。木立の影が足元の地面に長く落ちている。ヴィルトールとファーレイの影もそれらと幾度となく交差して過ぎる。
 すぐに小さく開けた場所に出た。三名の隊士がそこにいて、空地の中央に法術士が立ち、足元に法陣が輝いている。隊士達はヴィルトールの姿を見ると敬礼を向けた。
 法陣の縁に立ちヴィルトールは灰色の法衣を纏った法術士を見つめた。法陣は時折、不規則な鼓動のように揺らぐ。
「辿れそうだとか」
「はい。法陣が反応を返し始めました。半刻もすれば完着するでしょう。そうすればすぐにでも飛べます。飛んでよろしければご用意を」
「お願いします。続けてください。ファーレイ、半刻で一度、正規軍と果樹園の様子を確認してくれ」
「承知致しました」
 ファーレイがもう一人隊士を手招き、果樹園のある西の方角へと向かう。
 ヴィルトールはカイを呼び、レオアリスの元へ報告に向かわせた。カイはそれほど間を置かず再び現われると、レオアリスからの指示として、細心の注意を払って行動し、深追いはするな、という事と、「必要があれば触媒を使え」と告げてきた。
 意外な言葉だという気がして、ヴィルトールは光る法陣を束の間見つめた。
(上将は何か、強い懸念を感じておいでなのか――)
 ただ、ヴィルトール達が追っている相手はイリヤ達だけではなく、元からその先にある存在も想定している。
 ルシファーもしくは西海――危険は承知の上だ。
 承知の上で、ヴィルトールの任務はイリヤ達の速やかな発見と、可能であれば救出、その二点だった。
 そして公にならない内に、イリヤ・ハインツ夫妻を果樹園へ戻す。
(まあ、今は状況を見て逐一報告しながら動くしかない)
 やがてファーレイが戻り、正規軍が果樹園からは既に引き上げている事を告げた頃合いで、デュカーが長い息を吐いた。
「完成です――、すぐにでも」
「ではお願いします」
 ヴィルトール達五人は法術士が示すのに従い、法陣を構成する光の線を消してしまわないかとやや遠慮がちに、法陣の中に入った。
「浮遊感と目眩があります。お気をつけください」
 デュカーの言葉の数呼吸後、ヴィルトールはふわりと足元が浮くのを感じた。
 一瞬、天地が逆さまになったような感覚を覚え、手が咄嗟に捕まる場所を探した時、足元に地面の感触が戻った。
「着きました」と、デュカーの声が耳を打つ。
 まだ二度ほどしか体感した事はないが、法術は慣れないな、と思いつつ、ヴィルトールは辺りを見回した。
 まず目に入ったのは、重なる丘陵の向こうに消え行く、赤々と燃える太陽の姿だ。西の地平へ落ちて行く。
 丘陵には木立が疎らに点在し、遠くに落日の赤と黒い影に彩られた要塞のような影が見えた。
「どこだか判るか、ファーレイ」
「だいぶ西に来た気がします。西の丘陵地帯はヤンサールかサランセラムかいずれかですが、ヤンサールはロカより王都寄りですのでサランセラムではないかと考えます」
「ならあれはボードヴィルか」
 正規軍第七大隊が駐屯する西端の軍都だ。
 ボードヴィルならワッツがいるな、と心の中で呟いた。いざとなればワッツに助力を求める事もできる。
 その一方で、辿り着いたのがよりによってここか、と――。
「ハインツ夫妻が、この地に……?」
 もしくはそのどちらか一人か。
「デュカー殿、ここから先、ハインツ夫妻を探す目印となるものか何かありますか」
「対象が辿った経路を我々も辿っているはずです。転位の術で辿れるのがここまでという事は、この先に何かしら阻害するものがあるのではと。後は探索を掛け、どこまで辿れるかやってみます」
 阻害するもの、という言葉がヴィルトールの中の懸念を刺激したが、表情には出さなかった。
「お願いします。しかし少し休みましょう。半刻ほど休憩を取ってください」
「ヴィルトール中将!」
 丘の上に登って辺りを見回していた隊士の一人が、斜面を駈け降りてヴィルトールの前に立った。
「一つ先の丘の上に、屋敷があります」
「屋敷?」
 ヴィルトールは緑の下草が覆う斜面を登り始めた。すぐに丘の上に出る。
 隊士の示した方向、落日と向かい合うように、整えられた広い庭園を持つ優美な邸宅が建っていた。王都近郊にあっても遜色の無い外観だ。
「ずいぶん立派な屋敷だな。この辺りを所領する貴族の館か――規模やボードヴィルとの位置からすると、ヒースウッド伯爵の館かな」
 ファーレイが傍らで頷く。
 正面に幾つも並ぶ窓が、赤い陽光を弾いている。
 そのヒースウッド伯爵邸の姿が、ヴィルトールの胸に不安な影を投げてくる。
(法術に導かれて出たのがこの場所とは――イリヤ・ハインツがいるかもしれない場所が)
 イリヤがいるとしたらボードヴィルの街か、ヒースウッド伯爵邸か、それとも全く別の場所なのか。
 例えば、落日が沈んで行く先の、地平線の更に向こう――
(西海)
 イリヤを辿った先に、何が出てくるのか。
(上将は西海やルシファーの関わりを想定されていたが、このボードヴィル一帯に出るとはお考えになっていないだろう)
 踵を返し、ヴィルトールは来た斜面を降りた。
「半刻休憩を。デュカー殿、お疲れでしょうが、もう少しお付き合いください」
「構いません、アルジマール院長から、最後まで役割を果たせと送り出されています」
「助かります」
 そう言ってヴィルトールも草の上に座った。
 丘陵の上に見える空は幾筋もの薄い雲を棚引かせながら、次第に赤から紫紺へと変化していく。西から吹く風が丘陵を駈け下り、ヴィルトール達の周囲を過ぎる。
 その風がどこか不穏に感じられた。
「カイ」
 既に頻繁に王都のレオアリスとヴィルトールの元を行き来している伝令使は、ヴィルトールの腕に降りると疲れた様子も見せずヴィルトールを見上げた。
 サランセラム丘陵に出た事をレオアリスへ伝える為、カイを再び王都へ戻らせる。
 今度はカイは、すぐには戻って来なかった。






前のページへ 次のページへ

Novels



renewal:2013.6.30
当サイト内の文章・画像の無断転載・使用を禁止します。
◆FakeStar◆